« W杯準決勝戦TV観戦記 2010.07.07/08 | メイン | 川崎:大宮戦観戦記 2010.07.14 »
2010年07月13日
W杯決勝戦TV観戦記 2010.07.12
ついにスペインが優勝した。実力がありながら、国際試合では力を出し切れないでいたが、今回のチームは勝負強さを身につけていた。地域間の対立がしこりとして残り、長年、国代表としての結束力が不足していた、との説も遠い過去の話のように、見事にまとまったチームに仕上がっていた。
準決勝のドイツ戦がピークだったのか、或いはオランダのプレッシャーが強かった事によるのかは分からないが、明らかに前の試合よりはボールが回っていなかった。オランダの鋭い出足にパスをカットされる場面が度々見受けられた。ロッペンに突破された絶体絶命のピンチも2度あったが、GKカシリャスが体を張って阻止した。それにしても、屈強なDFプジョルを引きちぎって突進するロッペンのフィジカルには恐れ入った。結果論だが、倒れてFKかPKを貰っていたらどうだったのだろうか。
オランダは日本戦とは比較にならない位に気合いが入っていた。イエロー覚悟のタックルがスペインを悩ませたが、スペインの実力が1枚上だったのだろうか、延長後半ついにオランダのCBハイティンガが2枚目のイエローで退場となり、徐々に綻びが出来てしまった。決勝点の起点はパスからではなく、後半15分にペドロに代って入ったヘススナバスのロング・ドリブルであった。最後は右ゴール前でオフサイドぎりぎりでパスを受けたイニエスタのシュートが決まったが、オランダのDFがその前のプレーで倒れ、上りが一瞬遅れたためにオフサイドを取れなかったのは悔やまれるであろう。
ドイツ戦におけるCKに合わせたプジョルの頭による得点や、オランダ戦での決勝点の起点になったロング・ドリブルは、パス・サッカーの極上の料理の中の隠し味のように思われた。スペインのパス・サッカーは日本チームにとって手本となるものだが、チーム・プレーに加え個の力も必要である事を教えられた。ヘススナバスは決勝点の起点になったばかりでなく、交代直後から右サイドを活性化させ試合の流れを引き寄せたところもあり、ベンチワークは高く評価されるべきであろう。このような選手がサブにいるとは、羨ましい限りである。決勝点を決めたイニエスタはTVドラマに脇役で出る性格俳優のような風貌で、体格的にも特に優れている訳でもなく、日本中のサッカー選手に夢を与えてくれる選手である。
スペインが勝った事は日本サッカーの将来に希望を与えてくれた。高速パスと足元に止める技術、直ぐに前を向きトライアングル作って上って行く習慣をジュニア時代から徹底的に叩き込んで貰いたいものだ。
投稿者 北爪 正路 : 2010年07月13日 11:00