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2008年08月30日
川崎:新潟戦観戦記 2008.08.28
天候が不安定の試合は紛れも予想され、必ずしも実力上位のチームが勝つとは限らないので注意が必要だ。前日の試合で名古屋が首位に立った。新潟戦に勝てば首位まで勝ち点差2となり、1試合で逆転できる位置となる。名古屋の快進撃の要因としては、ストイコビッチ監督の采配も然る事ながら、川崎から移籍したマギヌンの活躍が特筆されるべきだろう。
川崎は、そのマギヌンの代りにフッキを東京Vから戻し超攻撃型布陣を試みたが、完成に至る前にフッキが「自爆」してしまい、新布陣は中途半端に終わった。早々にフッキに見切りをつけた英断がよかったと思う。途中関塚監督辞任のサプライズもあったが、しばらく試行錯誤した後、ここへきてヴィトールジュニオールの加入・定着もあり、再度4-3-3の攻撃型布陣にチャレンジし一応の成功を収めている。ヴィトールはテクニックもあり、しかもマギヌン以上によく動く。開幕戦の先発メンバーと、新潟戦のそれを比較してみよう。
開幕(東京V戦) 新潟戦
GK 川島 川島
BK 井川、寺田、伊藤 村上、横山、伊藤、山岸
MF 森、憲剛、谷口、山岸 憲剛、谷口、ヴィトール
FW テセ、ジュニーニョ、フッキ テセ、ジュニーニョ、黒津
最近の布陣を称してポーツ紙はこぞって、「超攻撃型」と書き立ててくれるが、本来は開幕戦の布陣が超攻撃型だったはずだ。今と何が違うかと云えば、運動量豊富なヴィトールがいるかどうかであろう。
さて、新潟戦だが、押しまくりながらGET出来ない時間帯が続き、たまに新潟のカウンター攻撃が川崎ゴールに迫り厭な予感が走った。そんなムードを一変させたのは黒津の突破と決定力であった。22分、いつの間にか左サイドにポジションを替えていた黒津に山岸からパスが出て、新潟BKの密着マークを巧みに体を入替えて外し、後は独走できっちりと中央に叩き込んだ。37分には憲剛のCKを伊藤がヘディングで決め、大量得点が予感された。テセの動きは悪かったが、後半10分にバイスクル・シュートが決まり、いよいよ大量得点のムードだ。
ところがサッカーの流れは不思議なもので、新潟が開き直ったのか、15分過ぎから攻勢を許し、ついには17分に、右サイドをスピードに乗った松下に突破され、松下のクロスを左サイドでフリーで待つ矢野に楽々と決められてしまった。ヴィトールに代え菊地が投入されるも、かえって守勢一方となる。川島のゴールキックに、テセが頭で合わせるが、ことごとく相手側に流れる苦しい時間帯が続く。ついにはテセに代えて我那覇の投入となったが、傾向は変わらない。時折、ジュニーニョがフリーで持ち込みカウンター攻撃を仕掛けるが、シュートを外しまくる。完調なら2、3点は入っていたであろう。田坂の駄目押し点が出たが、防御の不安は払拭できなかった。
空前の混戦模様でリーグ戦の優勝は得失点差で決まる可能性もあるので、ジュニには2、3点取って貰いたかった。優勝するためにはジュニーニョに切れが戻る事と守備陣の安定が必要だ。寺田、井川の前代表組が故障から復帰すれば、守備は多少は良くなるのではないか、と期待している。
2008年08月24日
ウルグアイ戦など
キリンカップ・ウルグアイ戦TV観戦記 2008.08.20
五輪・女子ソフトボール・オーストラリア戦とチャンネルを切り替えながら観戦した。最初はサッカーの合間にソフトボールを観ていたが、上野の熱投に魅入られて徐々に立場は逆転し、最後はソフトボールに集中してしまった。
ウルグアイ戦の日本は4-4-2でトップは玉田と田中の布陣だが、少々辛口風に云えば、実態は4-2-4-0と云っても過言ではない。ボールも人も動き、2列目、3列目が波状的に押し上げて得点する型を描いているようにみえたが、チャンスメーキングは両サイド・バックの切れ込み頼みのようであった。両サイド・バックが上がって攻撃の起点になる型は有効でもあるが、一歩間違えれば、相手のカウンター攻撃に晒されて危険極まりない。FW、MFでチャンスを作り、詰まったところで両サイドが上がり厚みのある攻撃を仕掛けるのが正統であろう。
守備面では、上に述べた心配の通りであるが、両サイドのを簡単に抉られては勝ち目はない。
全般に高さのあるトップが不在でポストプレーが出来ず、跳ね返したボールをキープ出来ないので攻撃に転じられず、波状攻撃を受けやすい。劣勢に立った時は苦しい。失点の種を与えているようなものだ。
五輪決勝戦・アルゼンチン:ナイジェリアTV観戦記 2008.08.23
この試合も五輪野球の3位決定戦と交互にTV観戦した。こちらは野球が主であったが、日本が4点リードされたところで、サッカーの方に集中した。星野JAPANには余力が残っていないように見えた。マイナー・リーグと学生で組んだ米国チームに歯が立たない訳ではないだろうが、この大会では、日本軍は実力を発揮出来なかった。原因の一つは、星野監督が大会前にマスコミに出て、余計なことを喋り過ぎたところにある、と思う。事ある毎に、「金メダルしか欲しくない」と言っていたが、知らず知らずの中に、日本選手にプレッシャーとなったのであろう。サッカーW杯のコメントにも書いたが、「戦う前から勝手に順位を決めてしまった」ようだし、「戦って優勝を取りに行くのではなく、優勝を貰いに行く」ようなムードを作ってしまったのではないか。挑戦者の気持ちが必要ではなかったか、と思う。
サッカーに戻れば、ナイジェリアの戦い方は予選リーグの日本戦とは見違えるパワフルなサッカーであった。メッシの絶妙なスルーパスが決まりアルゼンチンに凱歌が上がったが、ナイジェリアも素晴らしいチームであった。世界を相手に戦って行くには、よほどの覚悟と知恵、ハードな練習が必要であろう。
日本のマラソンチームに補欠の準備がなかった事については、誰も糾弾しなかったが、ケニアは補欠が出走した(結果は途中棄権だったが)事を考えれば、首脳陣の失態であろう。同じくサッカーでもオーバー・エイジ枠を行使出来なかった事は、ベンチの怠慢と云える。ブラジルでさえ、ロナウジーニョがオーバー・エイジ枠で出場していたのだから。。。
2008年08月19日
なでしこジャパンTV観戦記 2008.08.18
準々決勝の中国戦に快勝し意気揚々、米国を破っての決勝進出が期待される。なでしこジャパンの試合は今まで見た事がなかったが、エース沢を中心によくまとまったチームだ。米国には予選リーグで負けている。男子サッカーも予選リーグで米国に負けてケチがついただけに、是非とも雪辱して貰いたいものだ。
先制点は日本が奪った。何とか前半を無失点で終わって貰いたい、男子とは違うのだから(?)耐えられるだろう、と祈っていたところ、前半終了間際にあっと云う間に2失点してしまった。この時間帯での失点は、なでしこジャパンも男子チームと同様に勝負弱いと云う事か。あれだけ両サイドを抉られては苦しいだろう。分っているなら(?)もっと両サイドを固めて欲しかった。
米国の3、4点目はともにループ気味のシュートが、「入ってしまった」もので、なでしこの選手達は失点した気がしなかったのではないか。逆に、なでしこのシュートはバーに跳ね返されたりしてツキにも見放されていた。3位決定戦の相手のドイツは強敵だが、挑戦者の気持を忘れずに、銅メダルを持ち帰って貰いたいものだ。
(サッカーとは関係ないが)女子マラソンは惨敗であった。
アテネを目指した高橋尚子は、ラドクリフの2時間15分台のタイムに幻惑され、超ハードトレーニングに明け暮れた結果、痩せ細りスタミナをなくし、代表にもなれなかった。体のバランスがおかしくなったのであろう。今回の野口みずきは、北京の固いコースに幻惑され、今までとは異なるアップダウンのトレーニングを積み重ねた結果、肉離れを起こしてしまった。高橋の場合、真夏のレースでは高速ペースにならないだろう、と予測出来れば、問題なく連覇出来たであろう。野口の場合も、今回のレースのように前半スローペースで進む、と予測出来ればトレーニング方法も変わっていたであろう。全てレバタラだが。。。
2008年08月18日
川崎:磐田戦観戦記 2008.08.17
五輪チームはあっけなく予選リーグで敗退してしまったが、Jリーグの方は混戦模様となり面白い。川崎も気がつけば首位に勝点差2のところまで上がってきた。前日にG大阪以外の上位陣が揃って勝ったので、ここは勝点3が是が非でも欲しいところだ。勝敗とともに、ヴィトール・ジュニオールを現場で見るのも楽しみだ。もう一人の新外国人選手のレナチーニョも見られるかも知れない。
五輪帰りの元気者谷口がボランチで先発した。テセとジュニーニョ、黒津の強力FWとトップ下にヴィトールとくれば相当な破壊力が期待できる。4BK気味の村上、横山、宏樹、山岸の守備は少々不安だ。早速、その不安が的中してしまった。テセのシュートが微妙な判定でオフサイドを取られた後に、磐田の左サイド村井に楽にクロスを上げられ、前田に頭で叩き込まれてしまった。前田のマークが出来ていなかったようだ。川崎は再三突破を試みるも、ジュニーニョの切れが今一で、カットされてしまう展開が続く。後半12分にようやくCKから谷口がヘッドで同点弾を決めたが、直後の13分には上田にFKを直接決められてしまう。厭な予感がしたが、19分に右サイドでボールを受けたテセが相手BKをかわして再び同点ゴールを決めた。何とか勝ち越したいたい川崎だが、中盤でのセカンドボールの獲得率も悪く、終盤のジュニーニョの左サイド奥深く侵入してのシュートが2本とも阻まれ引き分けに終わった。
ヴィトールは動きも多く、名古屋へ転出したマギヌンを彷彿させる。終盤に黒津に代り出てきたレナチーニョは、チームと未だ噛み合っていないようだ。今後の楽しみとしたい。
我那覇が試合前に、募金の御礼の挨拶をした。このような日には出たかったはずだが、川崎も私情を挟む余裕はないのであろう。
2008年08月15日
北京五輪予選リーグ/オランダ戦TV観戦記2008.08.13
第1戦で米国に負けた時点で覚悟はしていたが、この試合は消化試合となってしまった。只、オランダには決勝トーナメント進出が掛っているだけに真剣勝負が期待された。せめて1勝を上げて貰いたかったが、この試合でも勝負弱さが出た。
負傷者も出ている事もあり、先発メンバーは大分入れ代った。オーバーエイジ枠3人のオランダ相手に果敢に挑んだが、日本がボールを持たせて貰えるのは、大雑把に言えばペナルティ・エリアの前までであり、ここぞと云うところは防御された。1トップの豊田は高さを生かし、頭で競り勝っても、単発なので攻撃の起点にならない。森重のミドル・シュートがポストに跳ね返されたのは惜しまれるが、結局は、本多圭のファールにより与えたPKが決勝点になってしまった。
3戦を通じて、勝点0、得点1は何とも寂しい五輪の結末であった。反町監督も、「緒戦で負けたので2戦目以降は点を取りにいったので仕方ない」と云っていたが、そう云う意味では、米国戦における森重の「世紀のミスキック」がターニング・ポイントだったかも知れない。
ピッチの悪さも影響したかも知れないが、「ボールも人も動く」日本のサッカーの型は見られなかったに等しい。1トップの選手が毎試合変わるようでは、型は出来ないのではないか。守勢に回った時、跳ね返したボールを前線でキープできないと、波状攻撃に曝されて守備は破滅する可能性が高いし、攻めに転じる事も出来ないであろう。
日本の得点源である、ペナルティ・エリア附近でのFKは3戦を通じて、確かナイジェリア戦で1回得ただけだったように記憶している。相手にとって危険な侵入が出来ていなかった証拠でもある。
総論として云えば、適当にボールは持たして貰えたが、肝心なところは抑えられ、ここぞと云うところで反撃され失点したサッカーだったと云える。言葉は適当でかも知れないが、お人好しのサッカー、或いは弄ばれたサッカーだったと云える。消化試合を見せられ、この記事もどうにも気合が入らない。
2008年08月11日
北京五輪予選リーグ/ナイジェリア戦TV観戦記2008.08.10
15日の終戦記念日を待たずして、反町ジャパンは終戦となった。崖っぷちに立たされたところでの強豪との対戦は、開き直ってやるしかない。米国戦とは異なり気合も入っていたように思う。止める、出すのタイミングにストレスを感じる事もなかった。前半32分、左サイド深く侵入した安田からのクロスに谷口が合わせたが、やや弱くGK正面だ。この試合でも決定的場面を逃した。
先制点を許した場面は、香川のバック・パスが寸足らずで相手に拾われたところから始った。前掛りになっていたからたまらない。ナイジェリアの速攻にやられた。安田が外へ追い出せなかったのか、或いはシュートを放ったオビンナへのマークが甘かった(戻り切れていなかった)とかの反省点はあるが、あれだけ1タッチで回されたら、負けであろう。皮肉な事に、「ボールも人も動くサッカー」の見本を見せられてしまった。2失点目は、日本側が取りに行っていただけにやむを得ないかも知れない。それにしても、決めるべき時に決めてくる点は見習わなければならない。分っているけど、長年にわたり出来てない日本チームの課題だ。日本の得点はあっけなかった。やや相手も気を抜いていたように思われた。
結果は1-2だが、完敗であろう。この試合のような気迫が前の米国戦でも出ていればと惜しまれるが、後の祭と云うしかない。先のW杯の緒戦オーストラリア戦同様、格下と思われる相手に対し、大事に行き過ぎたのかも知れない。いずれにしても、世界の舞台での勝負弱さは何とかしないといけない。得点感覚を磨く事も含め、本代表チームともども真剣に取り組んで貰いたい。いずれにしても1トップのフォーメーションを取っている限り救いはないであろう。
2008年08月08日
北京五輪予選リーグ米国戦TV観戦記 2008.08.07
開会式前の一戦。前日、なでしこJAPANがニュージーランド相手に、ぎりぎりで追いついたとは云え苦戦しただけに、この試合をものにして日本選手団全体の景気を煽りたいところだ。
開始早々から中盤での米国のプレッシャーは殆どなく、楽にボールを回せたが、中々ゴール前までは入らせて貰えない。明らかに暑さを意識した米国の作戦かと思われる。「のらりくらり」の戦法に嵌ってしまったようだ。それでも21分には、CKからのトリッキーなパス回しで内田の絶好なクロスがゴール前に通り、誰もが先制点と思った瞬間、信じられない光景が展開され唖然とさせられた。森重のミスキックは先のドイツW杯におけるクロアチア戦での、柳沢のミスキックを彷彿とさせる「世紀のミスキック」と云っても良いであろう。当時、柳沢のミスキックはヨーロッパのマスコミから「芸術的」と揶揄されたり、「ギブスをはめていても決められる」と酷評されたりしたものだ。
このようなチャンスを逃すと流れは変わってしまうものだが、それでも前半は日本が押しまくった。いや、相手は作戦通りと思っていたかも知れない。
後半早々の失点は、気合を入れ直したものが空回りしたものと思われる。長友の守備も球際で負けていたように思うが、ゴール前に人も足りていたので不運な失点かも知れない。それでもシュートをフリーで打たれたのは、気合の空回りでマークに戻っていなかったものと思われる。それと、ゴールにころころと転がったボールにBK陣は届かないと分っていてもスライディングして貰いたかった。この試合では全体に気迫が感じられなかった。前半終了間際のCKのチャンスも、もたもたしている中に終了のホイッスルが鳴り、がっかりさせられた。
深い芝のピッチと酷暑の中での戦い方は一考を要するだろう。暑さは日本に有利と思ったが、「ボールも人も動くサッカー」では必ずしも有利には働かなかったようだ。全体に観ていてストレスを感じたのは、止める、出すのタイミングが見慣れた試合に比べて1テンポづつ遅いからだあろう。深い芝とでこぼこのピッチの影響だと思うが、日本の型に拘っていたら、次戦以降も苦戦必至であろう。
フォーメーションに関して云えば、1トップでは無理だと云う事である。森本が孤立していたが、並外れたスキルのある選手でない限り、1トップではボールキープが困難で攻撃の起点にはなり得ない。これは代表チームにも云えることである。他には4BKの両サイドである。残り2戦の強敵を考えれば、守備の出来る選手を起用すべきである。サイドBKの役割はまずはしっかり守る事と、チャンスと見た時に上り、攻撃に厚みをつける事である。強豪相手にはチャンス・メーカーになろうなどと思ってはいけない。
予選突破は厳しくなったが、残り2戦は米国の戦い方を学び、「のらりくらり」の守備で瀬戸際防ぎながら、相手の油断を突いて1点もぎ取る作戦で臨んで貰いたいものだ。